福岡市博物館 「よみがえる黄金文明展」 (福岡県福岡市)

Dsc00754 福岡市博物館へ

今のブルガリアにあった古代の王国トラキアの文明展です。

~ブリガリアに眠る古代トラキアの秘宝~
よみがえる黄金文明展

後で今日がこの企画展の初日だったことに気がつきました。トラキアと聞いても私の乏しい歴史知識ではまったく聞いたことのない名前です。しかし、東ヨーロッパときくと、紀元前からギリシア・ローマの時代はまだまだ後れた地域なのだと思い込んでいましたが、想像とは違ってギリシアのものにすこし似たなかなかの展示品がそろっていて見ごたえがありました。東京でも開催されていたようですが気づきませんでした。この内容なら東京会場だと人だかりでじっくり見ることができなかっただろうと想像します。

それほどいままで発掘が進んでいなかったのは、今ブルガリアに住んでいる人とは違う民族だったからでしょうか。祖先の歴史だと解明する意欲がもてるのでしょうが、他民族だと関心が薄くなるのかもしれません。日本の場合は現在につながる歴史として古代のものを見ますから、同じ土地に様々な文明が押し寄せては引いていくという感覚がもてないのかもしれません。そのほうが世界的には普通なのだとおもいますが。

 大陸では、民族と土地との関係は「密接だけど緊張がある」ものなのでしょう。永遠の安定はなく、その絆は、守らなければ切れてしまうものです。島国日本では比較的長い間その絆が当たり前のものとして維持されてきたわけですから、大陸にある緊張感を肌で感じられなくなっているかもしれないと妄想しながら楽しませてもらいました。

Dsc00753_2 常設展にはあの志賀島で発見された金印があるのですが、企画展を見ている間に閉館時間がきてしまい残念ながら時間切れとなってしまいました。「トラキアの黄金文明」が福岡の市の博物館で開催されていることに唐突な印象をうけましたが、「金」というキーワードで選択されたのでしょうか。