博物館本 3冊 「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」の経営の本、他

■博物館はマーケット 横田 正弘 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4863211201/

群馬県榛名山の中腹にある「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」の創設者が、博物館を含むハコモノ施設のサスティナブル経営を語ります。
建設会社の経営者が博物館を開き成功を維持するまでの物語。もともとのコレクションがあったわけではなく物品を集め始めたという経緯も、おもちゃをはじめとしたテーマもいわゆる「博物館」の業界では異色だとおもいますが、主要な道路ではない山道の脇で年間40万人も集客しているという実績には他の博物館も学ぶところがあるでしょう。
縁あって、この博物館の前の道は、子供のころから何度も通っています。いつしか、大人になってこの博物館が立てられたことに気付いていましたがいわゆる「キワモノ」博物館だろうと思い込んで入ってみたことはありません。
今度この道を通る際には訪れたいと思います。

■新しい自然史博物館   糸魚川 淳二 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/413060175X/

海外の事例も含め、「自然史」博物館の領域全体の課題と可能性を網羅。
「これまで」のことよりも「これから」に焦点を当てているところに好感。

■明日の図書館情報学を拓く  高山正也先生退職記念論文集刊行会 (編集)
http://www.amazon.co.jp/dp/488367133X/

慶應義塾大学文学部図書館情報学科で永らく教鞭をとられた高山正也氏の貢献をたたえるための論文集。「図書館」という仕組みにはどのような側面があるのか、さまざまな視点で書かれた論文がまとまっています。本としての一定のまとまりはありませんが、この学問領域の広がりに触れてられる気がします。