浮世絵の時代の町の賑わいが日本橋に戻ってきたのでしょうか 三井記念美術館(東京・中央区)

DSC06835  ※2年前(2009)秋の訪問記です。

 日本橋と言えば三井です。1929年に竣工した三井本館(1993年重要文化財指定)を受け継ぎ日本橋地区の再開発で2005年に竣工した日本橋三井タワーのエントランスホールに三井記念美術館の入り口があります。慶應義塾創立150年記念の特別展「夢と追憶の江戸-高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展-」が開催されたので、再開発後の日本橋界隈の変化も感じながら行ってきました。

 

  

 

 覚えている範囲では、20年前のバブル崩壊以後には、かつては株取引等ビジネスの熱気がおさまって、昼間に道行く人も限られてしまったような覚えがあります。しかし、徐々に寂れていくという焦燥感があった町で、今世紀に入って目に見える町の再開発が始まり、いくつかの代表的な建物が建て替わり看板も変わり、徐々に息を吹き返し始めたという感じを与えてくれました。その大きな動きの一段落のシンボルがそびえたつ三井タワーだったように思います。

 
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 江戸時代の賑わいを違う形で取戻し、平日昼間に一般の市民が道を行きかうようになった町で開催される「浮世絵」の展覧会はちょっと象徴的な気もします。会場入り口では、ぐるっとパスを手にした中年女性のグループが目立ちました。既存のファンとは違う新しい層の開拓が進行中なのだと気が付きました。
 
(2009/10/7 鑑賞、2011/7/3執筆)
 
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