「博物館 これから」 これからのことを考えるからこれまでのことが積み重なる

数年前に十何年かぶりに上野の国立科学博物館の特別展に行ったときに、常設展示も受付やミュージアムショップなどのユーティリティスペースも記憶とはかなり変わったという印象をうけました。建物自体大きな工事があったのはすぐわかることでしたが、展示の配置や解説などの地味な部分も質的に違うものになっていたのです。一言でいえば、ニューヨークの自然史博物館の印象に近いものです。この改革をリードしてこられた館長がメールマガジンの記事として書きためてこられた文章を再構成した本です。一記事ずつ送られてくるメールマガジンよりも、テーマごとに分類して編集されたことで、数年にわたる取り組みをマクロに理解しやすくなっています。