歴史を残すためには電気代と文化が必要です(吹田市立博物館)

今日は、大阪です。

朝一で新幹線から乗り継ぎ最寄のJR岸辺駅に。

車で迎えに来ていただいて館につくと、早速案内いただいたのは、知り合いの学芸員を訪ねていかなければ見せていただくことができない収蔵庫です。銀行の金庫のような分厚い鉄製の扉を開くと、見渡す限りたっぷりの考古・歴史(紙資料)・民俗の資料です。

この部屋は、環境が一定でなければいけません。博物館によくおいてある温湿度計が、真っ直ぐ横線の直線を引き続けていることが一定期間ごとにチェックされます。そして、そうなるためには膨大な電気が必要になります。変化をなくすのはお金がかかります。

博物館のコストのかなりの割合が費やされています。自然のままでは歴史は残せません。 http://www.suita.ed.jp/hak/shi/shi.html

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この博物館は、日本で最初の高速道路”名神高速”のすぐ脇に建てられています。駐車場とは高速道の下をくぐるトンネルでつながっています。

今日おつきあいいただいた学芸員がこしらえた特別展
『交通の20世紀-吹田操車場と名神高速-』
が現在開催中です。

どんな思いを込めどう工夫して資料を集めて展示したか、裏話を聞きながら見る展覧会はふくよかで贅沢です。

国鉄・JRの資料が豊富かつ立体的でわかりやすい操車場に比べて、道路公団の資料の保管はそれには及ばず一見地味な紙資料中心になります。

鉄っちゃんはいるのに、道っちゃんはいないのはどうしてでしょうか。

一見似たように感じるエンジニアリング系世界でも文化は違うようです。 しかしよく観察すれば、日本で初めて建設する立体のインターチェンジのパース図には、建築家の思いがやはり埋め込まれているような妄想がわきました。

http://www.suita.ed.jp/hak/moy/moy1.html

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