宗教×印刷×X 国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)

第2展示室(中世)の『印刷文化』に吸い寄せられたのは、最近、西洋の活版印刷前後の文化変容の書籍を続けて読んでいたからでしょう。本の中では、東洋は歴史が違うことが示唆されています。

8世紀に最初の木版印刷が登場し、仏教の経典だけに適用されます。

その後、16世紀に大陸から活字の印刷技術が伝来し普及します。

活字印刷により、仏書以外の書籍の印刷が始まり、普及する基盤文化のベースが一気に広まります。それが国学などを生んだのかもしれないと納得がいきました。

ただ、一部では図や絵の表現との取り合わせの自由度で木版に回帰した事例もあったとあります。歴史の当事者には行く末の展望は開けていません。極大点の個峰を最適解と信じてすがるのは、その時点の視野では必然かもしれません。きっと、私たちも。

ジオラマや大模型に比べてたいへん地味な展示ですが、妄想は広がります。

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