50年続いた無料&無給の学校 「遠友夜学校記念室」札幌市資料館

Image2-1 札幌農学校(現・北海道大学)第二期卒業生・新渡戸稲造が教授として母校に戻ったあと、夫人とともに夫人に遺された遺産を使って作られた学校の記録です。

 

明治27年(1894年)から昭和19年(1944年)まで50年間、家庭の事情などで勉強がしたくても学校に行けなかった青少年たちに、男女の別なく無料で開校。先生をなさった御友人たちは無給です。

「遠友夜学校」のことは、昨夏、北海道大学総合博物館の北大の歴史コーナーで知りました。
札幌農学校の理想・理念は、卒業生の皆さんの活躍によって日本全国に広がっていみました。明治以降の日本の教育の原点の一つなのだと思いました。

 

 

学校の跡地にあった施設の閉鎖により、10月にここ札幌市資料館に移ってきたということです。大通公園の西の端という利便性の高い場所です。

雪祭りの最中、たくさんの観光客が公園を反時計回りに回遊し大通西12丁目で反転します。通りを隔てた13丁目の資料館は、大正15年に建てられた石造り。景色の一つにはなっていても足を運ぶ人はまばらです。

のべ1,100人以上という卒業生の皆さんの人生を変えたノブレス・オブリージュの痕跡です。

http://www.s-shiryokan.jp/floor/enyuschool.sapporo.htm