マハトマ・ガンディー生誕150周年記念「インドの叡智展」
2019年1月30日(水)-5月19日(日)
市ヶ谷で開催された日本ミュージアム・マネージメント学会の第14回エデュケーター研究会のあとのエクスカーション企画でうかがいました。
学芸員の篠木由喜さんが、常設展示と企画展示の案内をしてくださいました。学芸員とやりとりをしながらの見学では、質疑の中で考えが深まります。
日本で一番長いガラスケース
「本」の展示では難点があるとのこと。通常、本は120度以上開くと傷んでしまうということですが、このケースの台に置くと、そのような形には置きづらいということです。厚手の本はなおさらです。
ガンディー自叙伝「真実をわたしの実験対象として」 1927年
(1949年、ロンドン刊)
幼少時代から、1921年の反英非協力運動まで。
世界のほとんどの言語に訳されたベストセラーだということです。
(開き過ぎないように展示されています。)
日本の七福神はヒンドゥーの神様?
インドの神話、仏教とヒンドュー今日の関係は、なかなか複雑です。
学芸員の篠木さんは、自らイラストを描くなどしてわかりやすい展示を工夫しています。
パトラ織り職人の自分史
ガンディーはことばを残し、世界の人に伝わりました。
一人で30年かけて織るというパトラには、職人の生涯の営みのすべてが織り込まれています。モノとして、代々受け継がれていきます。
1924年に専門図書館として設立された東洋文庫にミュージアムの機能が付加されたのは、87年後の2011年。
モノとコトバの二人三脚で、歴史をつないでいきます。
東洋文庫ミュージアム
東京都文京区本駒込2-28-21
JR・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩8分
都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩7分
展示スペース1階フロア
右下が14mガラスケース、左手2階がモリソン書庫。
窓の外の「シーボルトガルテン」には、シーボルトの『日本植物誌』に登場する植物だけで作られているそうです。
14mガラスケースは、日本で一番長いものだということです。
モリソン書庫
東洋文庫のコレクションのなかで最も有名なのがモリソンコレクション。
1917年、岩崎久彌はオーストラリア人G. E. モリソン博士から東アジアに関する欧文の書籍・絵画・冊子等約2万4千点を購入。
ガラスケースには、企画展示に合わせて、インド関係すの図版等が展示されていました。