14日に科博で見たノーベル化学賞のメダルの裏側の図柄がどうなっているのか、日をおかずに東工大の百年記念館で見ることができました。
白川英樹博士の「電気を通すプラスチック」の展示です。1967年、研究生が触媒の濃度を3ケタ間違えて行ったポリアセチレンの合成実験の結果を見た博士が、液体の表面に表れた膜に関心をもちました。それが起点となり導電性高分子の発見につながり、ノーベル賞受賞にいたるわけです。その経緯がパネル4面にきっちり説明されており、ガラスケースにメダルの両面の写真とホログラム(写真で緑色に見えています)が展示されていました。
ここにくるきっかけになったのは、科博でノーベル賞のメダルを見た直後に芸大で開催されたある研究会でこの博物館をご担当の研究者と知り合いになったからです。
事前アポなしでうかがったのですが、見学しているとたまたま通りかかって声をかけていただきました。ここには、理工系に関心のある高校生、進むべき領域に悩む大学生等がくるそうです。それなりの基礎知識がないとまるきり理解できない解説文が続きますが、逆に理解する意欲のある方たちだけが見学すればよいのかもしれません。一般向けの博物館とは異なる切れ味です。