ウサギイルカではありません マリンワールド海の中道(福岡市)

DSC03851a カマイルカのサンゴちゃんです。新種ではありません。上下さかさまに泳ぐ文化を伝承中です。

このイルカを私が新発見したらウサギイルカとでも名付けたかもしれません。背後の2匹も、ハナゴンドウ、ゴンドウイルカ、と一般的なイルカですが同じように上下逆転しています。

 

海原のようにざわめく幼稚園児の波の中でイルカショーを見た後、水槽の下部を眺められるカフェテリアで食事しながら30分以上眺めていましたが、水面下では終始一貫して上下逆さまで泳いでいました。係員にお聞きしたら

「リラックスしている状態で、遊びでやっているそうです。他の水族館でもあるのかもしれませんが一応ここだけだと聞いています。自然界では確認されてないとも聞きました。」

ということでした。1時間半おきのショーの合間の出番待ちモードのようです。

 

DSC03845a 誰かが試してみたのをみんなが真似しているうちに、仲間だけの得意のモードができあがったのかもしれないと思って、この日の晩に学会の懇親会で高田館長にこの点をお聞きしたら、そのとおりでした。かつて、水深等の物理的条件によって必然的に起きる現象であることを証明しようとした研究論文もあったそうですが、必ずしも再現するわけではないそうです。

これは文化でしょうか。さすが哺乳類ですね。2時間ほど水族館内を観覧して回りましたが、他には上下逆転モードは見つけられませんでした。

 

(2011/6/4 マリンワールド海の中道=海ノ中道海洋生態科学館)

博物館心=ミュージアムマインド